海外口座は金持ちだけのもの?
意外に難しい、海外の口座開設
日本国内にいながらにして、海外の銀行に預金口座を持つ。後はこの口座に自分の資金を一定比率で移動させるだけで資産の海外疎開は完成します。
一見簡単なように見えることですが、これが意外に簡単ではありません。そもそも銀行サービスというのは国内にいる人を対象としているものなので、自国内に居住していない人に対して口座を開設することを想定していません。
日本人が外国の銀行に口座を持つことが難しいのと同様に、外国人が日本国内の銀行窓口に行って口座を開設したいと申し出ても、おそらくかなり難しいでしょう。
しかし、これはあくまでも、多くても数百万円という規模の資産に留まる一般市民の話で、資産規模が数億円に上る資産家になると、話はまるで変わってきます。
金持ち優遇という、銀行の本音
これだけの資産規模になると、世界中の銀行が取引を望みます。なぜなら、まとまった資金を預けてくれたほうが高い運用成績を上げることができますし、それだけ銀行としての力もアップします。ある試算によると、銀行預金の残高が10万円以下の人というのは、銀行にとっては赤字の顧客だそうです。10万円以下の預金を頻繁に少しずつ出し入れすることが多いので、窓口の人件費やATMの維持費などを考えると利益にならないということです。
しかし、実際には預金残高が10万円以下の顧客が非常に多いので、銀行もこれらの顧客を取り込まざるを得ません。海外の銀行はこのあたりに対して非常にドライなので、最低預金残高というラインを設定しているところがあります。例えばシティバンクの日本支店は、最低預金金額が30万円で、預金残高がこれを下回ると口座維持手数料が発生します。口座を持っているだけで、預金が目減りするのです。
海外の銀行がこのような考え方を持っているということは、一部の資産家に対しては積極的に口座開設を行っています。それは日本人に対しても同じで、日本人資産家の多くは海外の銀行に口座を開設して、安全なところで資産を保管していると言われています。
